3章
“大仏さま、電気を食べてくださいよ、と”
SETボックスに電池をセットします。
大仏さまが動きだしました!
目が光り、口から何やら透明な気体を吐き出しました。
でも世界がパラダイスになりません。
“うん?なんで?”
横にメーターがあります。くぅちゃんは気づきました。このメーターを一杯にしないと駄目なのか、と。あと4回ほど充電しないといけないみたいです。
“いや、いや、聞いてないよ~”
くぅちゃんから、どこかで聴いたことのあるセリフがでました。
“大仏さまの口から出た気体、あれはなんなんだろう?“
“心なしか、周りが暖かくなったような気がする“
本来ならグチの一つも言いたくなるところですが、大仏さまから放たれる光を浴びると心が穏やかになるのでした。
くぅちゃんはまた電池を充電しに行きました。
大仏さまに充電を完了した時、大仏さまから何かしら音声が聞こえてきました。
口の中に設置してある、なにやら丸い紙(スピーカー)の振動からでる音声。
その音声は、
“二酸化炭素で温めてあげましょう”
といっています。
くぅちゃんには二酸化炭素というのは何かわかりません。
ただ、大仏さまの周りの雪が溶けていっているのは分かりました。
世界中の大仏さまを動かせば、世界が暖まるのかもしれない…
くぅちゃんは、そのことを察したのでした。
大仏さまは、大気調整装置なのでした。
地球が寒波に襲われたときに、二酸化炭素を放出して、大気を暖める機能を
持っています。
なぜ大仏さまの形をしているのか?
それは人類滅亡の戦争まで話が広がります。
その話はまたいつか。
くぅちゃんは、ハリキリだしました。
この大仏さまを使って世界を暖かく住みやすい世界にしてやる!
この世界には、まだまだ他にも大仏さまがいますと大仏さまはおっしゃっていました。
くぅちゃんの使命感は止まりません。
大仏さまから発せられる光があまりに心地よかったために、くぅちゃんはそのように
考えるようになったのかもしれません。
あの光を浴びると、頭が良くなったような気がするのは気のせいでしょうか?
とにかく、くぅちゃんの旅は続きます。
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